−入社までの経緯は。

冨嶋正志さん(以下、冨) 新発田南高校建築科を卒業し、なんとなく建築の世界に入りました。高校時代までは、具体的な進路の希望はありませんでした。業界3社を経て、4社目で加藤組に入社し15年目を迎えました。加藤組に入社後、一級建築施工管理技士資格を取得することができ、現在の業務に携わっています。

髙橋一徳さん(以下、髙) 村上市出身です。村上桜ヶ丘高校商業科を卒業後、建築の専門学校へ進みました。叔父が建築の仕事をしていたことなどから、物をつくる仕事がしたいと感じていました。専門学校卒業後、一旦は新潟市内で建築の仕事に就きましたが8年前、Uターンする形で加藤組に入社しました。一級建築施工管理技士です。

 

−担当部門、仕事の流儀は。

 近年は、加藤組で手掛ける注文住宅ブランド「家造」を担当しています。個人のお客さまを相手にする仕事というのが特徴です。私たちにとっては数ある“仕事”であっても、お客さまにとっては人生において最大級の出来事ですし、大きな買い物です。お客さまのご要望を形にしていくため、設計と現場をつなぎます。一般の方にとって図面ではなかなか伝わりにくいこともありますので、打ち合わせやヒアリングを大事にしています。

 公共施設など、比較的大きな現場を担当しています。行政等、発注元のご要望に向かっていくことが基本となりますが、そのためには関係者のチームワークが大切です。現場で動く人がいなければ、建物はつくれません。意見や要望を出し合って、ひとつの仕事をかたちづくっていきます。

 

−仕事上の失敗談はありますか。

 加藤組入社以前になりますが、マンションの床を貼った際、施主さまから「デザインが気に入らない」と激怒されてしまい、やり直したことがあります。心に傷みのある経験は忘れられません。

 現場が動き出してからのやり直しは、やはり辛いものです。しかし、しっかりとリカバーするのも仕事であり、責任だと思っています。

 

−一人の職業人としての心構えは。

 家造の建築哲学の根幹にあるのは田中敏溥氏、水澤悟氏が発する「線をつなぐ」という概念です。風景の一部として家屋がそこにあるのだから、周りとのつながりを考えた設計が敷かれます。その設計者の意図を具現化することを心掛けています。また、施主さまのニーズがぼんやりとしたイメージの域を出ていないものだったとしても、はっきりとしたもので応えていきたいと思います。

 公共施設はたくさんの人が利用するところです。一つひとつの造りをていねいにこなし、「加藤組に任せておけば安心」と評価してもらえるような建物を造り続けることで、地元企業としての信用と信頼を高め続けたいと思います。

 

−休日は取れていますか。

 しっかり休めています。休日は、小学生の長男、長女を連れて、家族でキャンプなどを楽しんでいます。本当は、私が子どものころに経験しなかった分、子どもたちにはスポーツなどの習い事をさせたいです。空手などは礼儀作法も身につくので良いと思います。子どもたちがもっと大きくなった後は、ソロキャンプも楽しみたいですね。

 忙しくてもできるだけ日曜日は休むようにしています。子どもたちが小さいころは、スポーツの送り迎えなどをしていました。懐かしいです。子育てはひと段落しましたので、夫婦で居る時間が増えました。